今日も酔り道

凡人けんちゃそのブログにするまでもない日々

ひとごとの他人の悩み相談を読む

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他人の悩みはひとごと、自分の悩みはおおごと。 #なんで僕に聞くんだろう。 /  幡野 広志

幻冬舎・2020年

まずタイトルがすばらしいと思う。

そうなんだよね、他人の悩みなんてひとごとだもの。

ひとごとの悩み相談なんてハッキリ言っちゃえばどうでもいい。

でも読んでしまうんです。幡野さんの回答がとてもおもしろいから。

 

幡野さんの悩み相談の書籍化は「なんで僕に聞くんだろう。」につづいて二作目。

前作もめちゃくちゃおもしろかったので発売されるのをとても楽しみにしていた。

 

今作のなかでも特に印象的だったエピソードがある。

それは二つの悩みをひとつの回答でケリをつける…というエピソードだ。 

二つの悩みのひとつは毒親に悩む人から、もうひとつは子どもの教育に悩む人からだった。

幡野さんは子どもの教育に悩む人に「あなたがしている教育はこういう人を生んでしまう」と毒親に悩む人の相談を突きつけたのである。

これは痛快だった。

こんなにわかりやすい悩み相談があるのだろうか?

と同時に、悩み相談の本質をみたような気がする。

 

悩みを抱えている人はぞれぞれ向き合うべき対象がずれているのだ。

子育ての悩みは子ども主体で考えるべきなのに、自分主体で考える。

夫婦感の悩みは夫婦内に問題があるはずなのに、外部を疑う。

恋愛の悩みは相手の気持ちを汲み取るべきなのに、自分の願望で取り繕う。

 

そらおかしくなるよねって思う。

僕らはひとりひとりの人間なのだ。

僕は僕であって、あなたではない。

みんな自由に、それぞれにシアワセに生きる権利がある。

ひとごとの悩み相談を読んで気づかされることも多いな…と今作を読んで思った。

もっとみんな素直に生きればいいのに。

でも現代日本だとそうもいかないのかな…むずかしい。

 

あと今作では「童貞成人式」のエピソードがとても好き。

幡野さんは誰かの背中を押すのがとても自然で上手だなと思う。

 

幡野さんの文体は本当に読みやすい。

ユーモアだし、ひらがなが多いせいか柔らかく、 読んでいて心地がいい。

今後ともマイペースに作品を残してくれたらうれしい。

 

ちなみに僕は30歳ちかくになってからこのかた、いいのか悪いのか悩みなんてまるでない。

焼酎飲んでもつ焼き食って映画観れてりゃそれでシアワセ。

こういう生き方もある。